良い癖をつけたい

 自分はかなり飽き性だ。意思が弱いとも言えるしめんどくさがりでもある。そうなった原因はやはり若い頃に(今年22になる若者が言うのもなんだが)苦手なことから逃げ続けたり辛い思いを自分から進んでやらなかったからなんだなと思う。勉強しかり、筋トレしかり、人間関係の形成もそうだし恋愛も自信のなさから、自分が傷つくのが嫌で逃げていた。
 そのツケが利子もついて今の僕を蝕んでいるんだから人生はよくできてるなと思う。幸いにも回りの助けがあり、信頼できる先輩に恵まれ良い意味で影響され考えを改めてから徐々に軌道が乗ってきた感じはある。低いレベルではあるけれど。

 職場では毎年「今年の目標」を書かされる習慣があった。今年もなにか書かされるんだろうな。そんなことを考えながら出勤してすぐだ。
「一応偉い人まであがるからさ、適当に何か書いてよ」
 今日中にねと付け足されて今年の目標とゴシップ体でデカデカと印刷された紙を渡される。なんとなく半分、退屈しのぎと好奇心半分で書かれている内容を確認する。
「彼女をつくる」
「体重をなんキロ減らす」
「自分を高める」
 僕は変なところで凝り性なのでよしておけば良いのにテンプレな目標を嫌う質がある。そんなに仕事も忙しくない。ない脳みそをこねくりまわして何個かの目標をピックアップした。
「一ヶ月に一冊は本を読む」
「一時間運動をする」
「一時間勉強をする」
 驚くほどテンプレ的だな。というのが感想だった。これ全部こなすの辛いなと思った。決めた。これにしよう。
「やると決めたことは絶対にやる」
 これくらい極端な方がいいだろう。バカすぎてなんとなくブラック臭がする。まあこんなもんだろう。

 やると決めたことは絶対にやる。この癖がつけばもっともっと良い人生を送れるはずだ。少し遅いスタートなのかもしれない。けど、少しの遅れでも取り戻して行きたいなと思う