逃がした魚は大きい

 以前サバゲーの記事を書いたが、その時にある女性に出会った。出会ったといっても仲良くなって共闘してそのあとお茶をしたとかそういうドラマチックなものではない。ただ、昔僕が恋をして、告白した子に非常に似ててその子を重ねただけだ。だが、いや、頼む、その子であってくれ。運命の出会いを僕は願ったがついにはなにも起きなかった。いや、本気で人違いをして声をかけてみればよかったかもしれないがそんな勇気と度胸は僕にはなく、それはそれと自分の胸に押し留めてしまった。


 思えば僕は彼女に酷いことをしたと思ってる。恐らく彼女と僕は両思いだった筈だ。絶対的な根拠はない。ただ、彼女と仲の良い友人たちからは告白の催促をされ、その度に「絶対に成功するからやった方がいい!!」と言われ修学旅行の時には「井生君の隣にいった方がいいんじゃないの?」と友達に茶化されるあの子が居た。
 修学旅行の終わりに僕は彼女に告白をした。が、その後彼女から返事を貰うことはなく気まずい空気が流れ、三学期の終了までお互い話すことはなかった。
 いちいちタイミングというか間の悪い男だ。そしてバレンタインにチョコを貰うがその後僕はお返しを返さない挙げ句ホワイトデー直前にして遊び呆けるというダメ男ウルトラCをやらかしてしまう。そういうダメエピソードに心ときめく変わった人もいるかもしれないだろうが客観的に見てさいっっっっっていのクズ男と言われても仕方ない。反省はしてる。

 甲斐性のない男の性だろう。その後も色々な女の子に僕は心ときめく。ただ、恋は成就することはないだろうなと思う。ぼくはいまだにあの、強烈な出来事に対して反省しきっていないし学べていない。

 そもそも、昔好きだった子に似ている子に会って「あぁ~そんなことあったなぁ。可愛かったなぁちくしょう!」なんて言ってる人間が反省するわけないが。